手の疾患

テニス肘/テニスしてないのに?

テニスのバックハンド動作の繰り返しで起きることが多いので、
このような名前がついています。
正確には、外側上顆炎といいます。

最大の原因は「使い過ぎ」です。
そしてこれは、テニスをしたことがない人にも起こりうる疾患です。

短橈側手根伸筋腱が骨につくところで炎症が起きます。
(筋肉は、細い腱になって骨に付着します。)
パソコンのキーボードを打つ時に、手首の角度を保つだけでも、この筋肉は使われています。
また手作業の多い方や、重い物を持つことが多い方にも発生しやすいです。

炎症がひどくなってくると、雑巾をしぼる動作や、ビールジョッキを持つ動作などで
痛みが出るようになります。

休ませるのが一番早く治す方法ですが、よく使う部分だからこそ痛めるのであって、
休ませるのは非常に難しいです。
なので、治療をしていくうえで日々のメンテナンスが大切です。
使ったら使った分だけメンテナンスをしてあげないといけません。

また、当院ではスポーツ活動はなるべく続けてもらいながらリハビリをしていきます。
もちろん、休むのが一番早く治りますが、肘が痛くなるほどテニスに打ち込んでいる方も
いらっしゃるわけです。ですから、ご本人が休みたくないと思われる場合は、
なるべく続けながらのリハビリを行います。

このような症状でお悩みの方は、我慢しないで、当院にご相談ください。

手の神経麻痺について

⑴橈骨神経麻痺
原因は、睡眠時の圧迫などがあげられます。
手の指を開くことができなくなります。(パーの動作)
また、手首から先が下に垂れ下がってしまう「下垂手」をきたします。
親指、人差し指に痺れ・感覚障害を生じます。
枝である後骨幹神経麻痺では、指の第3関節を伸ばすことができなくなりますが
感覚障害はありません。

⑵正中神経麻痺
高位で神経が絞扼(しめつけ)されると前骨幹神経麻痺、
低位では手根管症候群と呼びます。
いずれも、母指球が萎縮すると「猿手変形」をきたします。
手の甲や、親指〜薬指の親指側半分に痺れや感覚障害をきたします。

⑶尺骨神経麻痺
原因は、手関節付近の骨折などのけがによることが多いですが、
パソコン作業などで肘をずっとデスクに当てていたり、
長電話で長時間肘を曲げていても一時的に麻痺を起こすことがあります。
薬指・小指の運動が困難となり、薬指の小指側半分〜小指に痺れ・感覚障害が
あらわれます。

いずれも頚椎から始まる神経ですので、頚椎に原因がある場合、
首から腕までの通り道のどこかで締め付けられている場合などが
原因として多いです。

神経、筋肉、血管は一対で働きます。神経の働きを良くするには、まわりの筋肉を緩め、血流を改善する必要があります。

当院では、絞扼(しめつけ)による神経障害、頚椎からくるものに対して
豊富な治療経験があります。安心してご相談ください。

腱鞘炎/バネ指・ドケルバン病

おはようございます!
今回は手の腱鞘炎について書きます。

筋肉は骨に付着するため、端の方は細くなっていて、そこを腱といいます。
その腱を通すトンネルが腱鞘です。

手の使いすぎによって腱が腫れると、トンネルである腱鞘を通過しづらくなります。
また、何らかの原因により、トンネルの方が狭くなってしまうこともあります。

腱がスムーズに腱鞘を通過できなくなると痛みが生じます。
一般的にこの状態を腱鞘炎といいます。

まずは、ばね指について説明します。
ばね指は、第3関節の部分で起きる腱鞘炎です。
指の運動時にばね現象を生じます。
肥厚した腱が、腱鞘を通過するときにひっかかり、それが無理やり通過できた時に
ばねのように見えることからこの名前が付いています。

軽症の場合は手指の使用を控えるだけで良くなることもありますが、
生活の中で手指を使わないようにするのは非常に困難です。
ですから、早めの治療開始が早期治癒につながります。

次に、ドケルバン病についてです。
これは、手首の親指側に痛みが生じます。
狭窄性腱鞘炎ですので、腱鞘が狭まることによって腱が通りにくくなります。
スマートフォンを親指で操作するような動作も原因になります。
親指を反らしてみると、浮き上がってくる筋がありますが、それが腱です。

こちらもはやめに治療を開始することが大切です。

このような症状でお困りの方は、我慢しないで当院にご相談ください。

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